ジェントル・ラグジュアリーでご自愛しませんか??

クワイエットラグジュアリーの次のフェーズへ。

これまでのクワイエットラグジュアリーは、「自分だけがわかる贅沢」を楽しむスタイルでした。しかし、次のステップとして注目されているのがジェントルラグジュアリー。そのテーマは、「何を着て、何を持つことで自分を幸せにできるか」です。

派手なデザインや高級感を誇る自己満足的なファッションから、より地に足のついた、安心感をもたらす自己肯定のファッションへ。これは単に着る人自身の満足だけでなく、製造過程にも意識を向け、自然や人への配慮を大切にする哲学を含んでいます。

どこか懐かしく、身につける人に温もりを与え、周囲にも穏やかさを届ける――そんなジェントルラグジュアリーの世界観は、決してハイブランドだけのものではありません。上質な素材と丁寧なクラフトマンシップが感じられるアイテムは、もっと身近なブランドの中にも存在します。

私たちのライフスタイルに寄り添い、手に取りやすく、それでいて心を豊かにしてくれる――そんな親しみのあるブランドにも、ジェントルラグジュアリーの精神は息づいているのです。

今回は、そんなブランドのアイテムをご紹介します。



職人の手仕事をダイレクトに感じる IL BISONTE

イタリア産の上質なナチュラルレザーを使用し、職人の手仕事で丁寧に仕上げられるイルビゾンテのアイテム。その魅力は、使い込むほどに色合いが深まり、革が柔らかく変化し、持つ人の手に心地よく馴染んでいくことにあります。

時を重ねるごとに表情を変え、自分だけの風合いへと育っていく過程もまた、イルビゾンテならではの楽しみ。伝統の職人技が息づく一つひとつのアイテムは、単なるファッションアイテムではなく、日々の暮らしに寄り添い、持つ人の個性を映し出す存在へと成長していきます。手に取るたびに愛着が増し、時間とともに深まる魅力を味わえる、まさにジェントルラグジュアリーを体現する逸品といえるでしょう。

長く寄り添い、ともに変化を楽しむ。それはまるで、人と人との関係のように。

家族や大切な方へのプレゼントとして、ぜひ候補にイルビゾンテはいかがでしょうか。



レザーの名門でもある Longchamp

ロンシャンといえばナイロン製の「プリアージュ」を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実は1948年に世界初の革製パイプを制作したことからブランドの歴史は始まります。その後、財布やパスポートカバーといった革小物のラインナップを拡充し、やがてラグジュアリー・レザーブランドとしての地位を確立します。

ロンシャンの精緻な皮加工技術は、レザーと包み込まれるオブジェクトとの一体感を生み出し、持つ人とアイテムの間に特別なつながりをもたらします。この「サヴォワールフェール(職人技)」は、今もさまざまなレザーアイテムに受け継がれ、私たちを魅了し続けています。

また、ロンシャンのレザーはヨーロッパ、アフリカ、南米で食肉用に飼育された動物の皮革から得られており、原料供給元の農場が森林破壊をはじめとする環境負荷に配慮しているかどうかを厳しく確認しています。職人の技術だけでなく、自然環境や生物多様性への責任を果たす姿勢を貫くロンシャンが生み出すアイテムは、まさに「ジェントル・ラグジュアリー」と呼ぶにふさわしいでしょう。

プリアージュを愛用していても、ロンシャンのレザーバッグはまだ試したことがない、という方も多いのではないでしょうか。

ぜひこの機会に、ロンシャンレザーの世界へ一歩踏み込んでみてはいかがでしょうか。





イギリスの歴史と空気を肌で感じる Lavenham

もともと乗馬用に設計された高い品質と機能性に加え、ミニマルで洗練されたスタイルが評価されているラベンハム。その始まりは、エリザベス女王が乗られる馬のために、キルティングのホースブランケットを作ったことでした。やがて乗馬愛好家たちの要望を受け、ジャケットを制作。その結果、愛馬とお揃いのジャケットを着る人が増えていったといいます。

人と馬との深い絆を感じさせるこのエピソードを聞くだけで、なんだか心が温まりますね。

ラベンハムのアイテムは、すべて自社工場があるイースト・オブ・イングランド、サフォーク州サドバリーで作られています。ヨーロッパ中から集まった職人たちの手仕事によって丁寧に仕立てられたキルティングジャケットには、その歴史とクラフトマンシップ、そして人と馬とのつながりへの想いが込められています。袖を通せば、ほんの少しイギリスの空気を感じられるかもしれません。

肌寒い春先にも活躍するラベンハム。そして、季節が巡るのはあっという間。秋冬に向けて、今のうちにラベンハムの一着をチェックしてみてはいかがでしょうか。

タイムレスなデザインと軽やかな着心地は、長く愛用するのにぴったり。お気に入りの一着を見つけて、これからの季節も快適に過ごしましょう。


どれも皆さんにはおなじみのブランドだったのではないでしょうか。けれど、その背景やフィロソフィーに目を向けると、単なる定番アイテムではなく、より豊かな物語が見えてきます。

「長く愛せるものを選ぶこと」は、単なる実用性だけでなく、心の豊かさや価値観の表れでもあります。イルビゾンテの経年変化を楽しむレザー、ロンシャンの軽やかで機能的なバッグ、ラベンハムのクラシックで温もりあるキルティング――どれもシンプルでありながら、持つ人の人生にそっと寄り添い、時間とともに深まる魅力を持っています。

ジェントルラグジュアリーとは、単にラグジュアリーの「新しい形」ではなく、自分にとっての心地よさや、大切にしたい価値観を見つめ直すことでもあります。これからの時代、何を身につけ、どんなものと暮らしていきたいか――その選択肢のひとつとして、今日ご紹介したブランドが皆さんの心に残れば嬉しいです。

Goe

趣味はウォーキング。好きな言葉は「一石二鳥」、アレンジの利くアイテムが好き。

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